世界一の天然染料研究機関

(↑アンカラ県ペイパザル市の教育センターにある草木染所の写真です。シールトバッターニェやテルキャリ銀細工等トルコの伝統工芸を色々作っているので観光ついでに是非寄ってみて下さいね☆)

 

 

ここ暫く草木染の歴史を調べているのですが(古代)、その過程でイスタンブールに世界一の天然染料(草木染、虫、貝殻etc)研究所があることを知りました。

 

その名も【天然染料調査開発研究所Doğal Boya Araştırma Geliştirme Laboratuvarı】

http://www.tcfdatu.org/en/home/ (トルコ語及び英語)

 

トルコと米国の架け橋として設立されたトルコ文化基金というのがあるのですが、そこが、トルコ文化の保存援助、トルコ文化遺産の世界への紹介を目的に、米国の慈善組織と個人寄付によって設立した研究所だそうです(2000年)。

 

この研究所ができるまでは、ウィーン大学の250色が世界で一番多くの天然染料をもった研究所だったそうですが、このトルコの研究所は現在557色もの天然染料を保管しているのだそうです。

ここの所長は天然染料の大御所Dr. Recep Karadağレジェップ・カラダー博士、マルマラ大学教授

博士はあの有名な草木染の本KOEK BOYA↑の編集にも携わられています。この方の博士論文は『トプカプ宮殿における十六世紀のシルクの織物の染料の調査分析』だそうですが、是非読んでみたいですね〜。

 

さて、染料の話に戻りますが、20世紀初頭に開発された人工の染料は瞬く間に世界に広がったわけですが、1980年頃から環境問題や健康問題等により天然染料が見直す動きが盛んとなっています。

セルチューク朝とオスマン帝国時代には様々な天然染料が布地の製作に使用されていた様に、トルコは天然染料の元となる植物がとても多い国だそうで、その保護も含めてこの研究所設立は世界にとってとても貴重で有望な研究所となっています。

 

また、美術品の修復保存にかなりの進歩をもたらしています。

こうやって絨毯なり絵画なりの美術品を機械でよみとり(素材にダメージは与えないそうです!!)、

どんな天然染料を用いたのか成分分析が出来るのだそうです!!

その結果、当時用いられた同じ染料でいろいろと保存されるべき美術品の修復ができるそうです。

こちらは研究結果一例↓

アンカラ県アヤシュのモスクの絨毯。18世紀頃の絨毯でしょうか。

デザインと色使いからして当時風靡していたウシャク絨毯かと思います。

【赤】成分 Alizarin, purpurin

   植物 Rubia Tincrorum L.

    

【黄】成分 Fisetin

植物 Cotinus coggygria SCOP

【青及び濃紺】成分 Indigotin

植物 Indigofera tinctoria L.(Hindistan Cividi)又は

 Isatis tinctori L.(Civit otu)

この分析結果をもってこの絨毯の修復が進められたそうです。

この絨毯、今はどこで見られるのかしら・・・?

この素晴しい研究機関ですが、色のデータベースを公開されているので、天然染料にご興味のある方、是非覗いてみてくださいませ。

植物   http://www.tcfdatu.org/en/dye-database/dyestuff-sources/dye-plants-57.htm

虫    http://www.tcfdatu.org/en/dye-database/dyestuff-sources/dye-insects-58.htm

巻貝の殻 http://www.tcfdatu.org/en/dye-database/dyestuff-sources/snails-59.htm

 

 

ところで、世界一の天然染料研究所のご紹介でしたが、日本にも世界一(いや東洋一だったか?)の研究所が昨年設立されたのをご存知ですか?製薬会社の動物実験所という背筋も凍る響き・・・あえて名前は出しませんが。

 

欧州の先進諸国では動物実験禁止が進み、世界の人々は自然、環境に配慮した生活を営もうとしている時に未だ日本は先進国であるにもかかわらず『動物実験は不可欠』をうたい、時代に逆行した施設を1500億円もかけて設立・・・。

 

私、思うのですが、製薬が人々の健康に必要で、その莫大な利益で経済も回しているわかりますが、こういった人類の為の研究は各国が競って尊い生物の命を奪って行うのではなく、世界がもっと協力して、安全な機関一カ所で行えば良いと思うのです。製薬会社が勝手に行うのを禁止にする。世界に一カ所は難しいとしても国に一カ所にするとかですね・・・。

 

現在既に国の施設としては独立行政法人人医薬基盤研究所だけでも6カ所も動物実験の施設を持っており、あと、独立行政法人国立がん研究センターにもある。それに加えて国内の多数の製薬会社が動物実験施設を抱えているのです。

 

こちらは環境省のHPに出ている全国の犬猫の殺処分数の推移です。

このグラフが表すとおり、多くの人々がその数をへらそうと努力しているわけですが、その最中で動物実験施設がさらに増えているなんて。これは動物好き嫌いの話ではなく人間全体、国全体のモラルの話でもあると思います。

 

ここトルコはご存知のとおり親日ですが、日本の動物環境には腹を立てている人がとても多いです。もっとプラスのイメージで世界にアピールできる国になりたいですよね!!

 

最後までお読み頂きありがとうございました♪

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世界一の天然染料研究機関」への2件のフィードバック

  1. こんにちは、Fumiyoさん。
    ヤズマとケチェのお教室へ通うことになりました。
    そこで草木染にも挑戦したいのですが、
    なにせトルコ語と日本語の草の名前で苦労していたのですが、
    この研究所の情報はとてもありがたいです。
    どうもありがとうございます。
    いつか教室で自分で布と羊毛を染めてみたいものです。

    ここに書いてしまいますが、
    お義母さん・・・・・相変わらず凄いですね。
    Fumiyoさん、応援していますからね。
    e(^。^)9 ファイト!!

    いいね

    1. こんにちは♪
      ブログ村のトルコ情報カテゴリーに在していて良いのか疑問に思っている今日この頃、草木染め記事が役立って何よりです。もっと世界でも注目されて良い程の高度な研究所ですよここは本当に。私も草木染やってみたいです。欲を言えば将来羊を飼ってキリマン糸から自分でやってみたいです!

      ヤズマとケチェ楽しそうですね〜。私もKaatiとTezhipそして絨毯織りをやりたいのですが、気づいたら登録期限が過ぎていました。こういう文化センターってトルコの良いところのひとつかもしれませんね。日に日にハマるイスラム美術、毎日時間が足りません・・・。

      因に、義母は本日我が家3泊目です。気を使うので疲れてきましたよ、私。頑張ります。

      いいね

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