たかが紐と言わないで〜

こんにちは。

秋が来たかと思っていたのですが、ここ数日はまた気温の高い夏日のアンカラです。

 

今日はトルコの手織り「紐」について少し書けたらと思います。

 

時々オンラインショップにこの手織りの紐を掲載させて頂いておりますが、どれも眺めているとどうしてもハマってしまいます。

82309944

92685854_o2

92685911

93302865

 

何せ手織り、それもキリムとはまた違った織りがみられますし^^

 

 

これらの紐はトルコでは通常どの紐の意味としても使われるipイプ、または特別に手織り紐に用いられるkolanコランと呼ばれていますが、後者は書籍や研究者、親子代々の絨毯屋さんや農村でこの紐について知っている人などが使い、一般的な周知度は低いかと思います。

 

私の持っている「平織り技術とパターン図解」の語録のところではこの紐Kolanをこう説明しています↓。

鞍道具等を家畜に固定したり、チュワルの横に取っ手として使用する、縦糸が表面となった帯状のおりもの。

IMG_2845 IMG_2844

 

この写真はムットを通過中のサルケチル部族の様子です。ラクダの上の荷物がこの平たい紐で縛られているのがわかります。

m_129_bpb2a

サルケチルは今年はイベント的遊牧をされたのですが、見学に行けませんでした〜。トルコで遊牧民に理解や敬意を払う人も減り、彼らの生活もとっても難しくなってきているようです(これはまた別の機会に書けたら、と思います)。

 

あとはお馴染みチュワル 、そして伝統衣装でも使われます。

スクリーンショット 2015-09-05 2.22.52

 

 

現在もトルコで手織りの紐を織っている方のいらっしゃる黒海地方のギレスン県での映像を見つけましたので、この紐作りがどれだけ大変な時間と労力を要するものなのかご覧いただけたら嬉しいです。

ギレスンはこんなところ♪ 行ってみたいです〜✨

 

 

映像の中でも使われています刀の形をした木の道具は、以前いくつか販売させて頂きましたが、呼び方はDartiダルトぅやKılıçクルチュと呼ぶところが多いようです。

スクリーンショット 2015-09-04 23.49.26

imperiaflex_0_0_0

 

 

 

こちらの写真は羊毛を梳いているところですが、その梳いた羊毛のなかから一番艶もよく細くて長い部分の糸でキリムを織り、その次の部位でランナーを織り、一番短く太い毛の部分で縒った糸でこれら紐を作ることが多かったようです。

ip-taragi

 

他の国のものを含め、いろいろな手織り紐がこちらのPinterestで見られますので、お時間のある方はどうぞ〜。時間があったら挑戦してみたいですね〜。

Pinterest –  weaving 

 

 

世界中の手作りを行う人に敬意とその対価が与えられますように。

 

 

※このブログの内容を、いかなる理由であれ利用されたい方はこちらにご一報の上、ご利用ください。

 無断利用、転載は固くお断りします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広告

重量オーバーの訳は糸紡ぎ器

 

 

 

 

海外旅行での悩みの種はいつも手荷物の重量ですが、先月の南仏滞在も手荷物との戦いでした。

 

空港に着いてチェックインの際にスーツケースを計量すると29kg!!

往復Lufthansa航空ですが、リミットは23kg。さすがにマルセイユのテキトーな地上スタッフも「重すぎ〜。あと3kg減らして。」ということで、空港で夫と一緒にガサゴソし、再度計量して・・・何とか26.5kgで載せていただきました。ありがたや〜。

 

今回は庭の壁用に南仏色の植木鉢を3個も購入したので、あとはワインと食料を買いだめて、、、と思っていたのですが、アンティーク好きの私たちの衝動を止められないものに出会ってしまい、ワインを諦めたものの、やはり重量オーバーになったのでした。

 

そのものとは、こちら2台のフランスの糸紡ぎ器です☆

IMG_6986

 

左の濃い色の方はL’isle sur la sorgue の日曜アンティーク市で直接持ち主さんから購入させていただきました。

ペダルや支柱からぷんぷんとプロヴァンスの味がしています!

IMG_6987

IMG_6988

IMG_6989

 

 

こんなサントン人形の画像をみつけましたが、同じ雰囲気ですね♪

la fileuse pc200039

 

それから、大きい糸紡ぎ器もこれまた素晴らしく、繊細な仕上がりでフランスの美的センスに改めて脱帽です。

南部のものではなさそうです。

IMG_6990

IMG_6991

IMG_6992

IMG_6993

 

大きい方は最近撮影にも使用していますが、実店舗を持つことが出来たらお店のディスプレイにしようと思っています。

IMG_7335

 

ほとんど金具の使われていない道具で、車輪も4つのパーツに外すことができたのでスーツケースに収まりました。

ホテルで二人で汗かきながら限られたその辺の道具で解体作業(お箸とかフォークとか(笑))しました。

IMG_7264

 

ちなみにこの大きい方はマルセイユの巨大商業エリアPlan de Campagneにある穴場ブロッカントで購入しましたが、ここはありと凡ゆるものが揃う穴場ですので、オススメです。

 

ほぼ同じスタイルの糸紡ぎを使用されている方の画像がこちら。いいですね〜手仕事。

la_fileuse_de_laine_au_rouet_01

手紡ぎというのは自然の恵みと時間と人間の手が織りなす素晴らしい贈り物ですよね。

食洗機や洗濯機のガーガーいう現代音を聞きながら、こんな古い道具で糸を手紡ぎしてみるのも良いなぁ、と妄想する日々です。

 

今日もお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

紀元前からの糸紡ぎ道具 イー・テシ

こんにちは。

今日は糸紡ぎの道具『イー』『テシ』のご紹介です。

 

こちらのトルクメニスタンの女性が独楽の軸を長くした様な道具で漉いた羊毛を紡いでいるところをご覧下さい〜。

慣れた方がされるのを見ているとスーっと綺麗に糸が出来ていく様にみえるのですが、実際とっても難しいです!

 

 

10371391_1542116719336533_5908201749649957545_n

そしてこちらはハッカーリのクルド人女性達が同じく羊毛を紡いでいるところです。こちらのタイプは独楽の先の方にフックがついていて、長い棒の方が下になるようにして使います。

150748_510083602366215_205333854_n

 

このうえの二つの写真で使われている独楽の様な道具ですが、トルコではクルド人にはイーiğと呼ばれ、トルコ人にはテシteşiと呼ばれる道具で、あの十字のキリマンよりももっと古いタイプであります。

因に現代トルコ人にイーテシと言っても解る人は少ないです。それにしても素敵な羊毛ですね。不鮮明な写真ですがツヤが伝わりますよね。シルクみたいに綺麗です。

 

 

さて、このイー/ テシですが、この位↓古いものがアナトリアで発掘されています。

IMG_1150

 

 

 

IMG_1156

 

どちらも紀元前2000−3000年前のものであります。

発掘場所はホロズテペHoroztepe、現在のトカット県にある遺跡です。

 

因に写真は先日久々にアンカラのアナトリア博物館に行って撮影したものですが、テキスタイルの視点で行くとまた面白さが違いました♪

アナトリアはトルコ系民族が来る前からテキスタイルの文化が根付いていた様です。

(この辺もう少し調べてブログでみなさんと情報シェアしたいのですが・・・来年?頑張りたいと思います。)

 

 

そんなイー/テシですが、マニアックな私はどこかに出掛ける度にキリマン同様収集してしまいます。

 

いくつかオンラインショップに掲載しておりますのでご興味のある方は是非ご覧下さい^^

IMG_3503

IMG_3496

IMG_3475

IMG_3481

 

 

なかなな面白い古道具、ベランダの壁に飾ったり、素敵なアンティークインテリアをおつくりの方にもオススメです♪

http://www.anatolianconceptshop.com/?mode=cate&cbid=1416808&csid=0&sort=n

 

 

 

全然進まない糸づくり・・・

↑床に置いて片足で押さえたり、脚の間に挟んで使います。

 

 

トルコ式糸づくりに必要な道具Yun Taragıが手に入りました〜。先週のアンティーク市で運良くみつけたのですが、ちょいとキタナイ。


IMG_5441

これを漂白剤を薄めたぬるま湯に暫く丸ごと浸けた後、洗剤とブラシで洗い、さび取りぶらしで大まかなサビを落としてみました。

乾燥後、スプレーニスをかけて生まれ変わった姿がこちらです。この柔らかい木肌がいいですね〜。

IMG_5454IMG_5455IMG_5456

凶器の様に鋭いこの糸梳き道具、時間をみつけては糸を梳いているのですが、全然進みません。

何せ羊毛が・・・この毛の持ち主(羊)は籾殻の中で転がっていたのかい?と言う程に籾殻がボロボロと出てきてダマがとれないので、なかなか糸紡ぎに持って行ける様な状態になりません。

3回洗浄後の状態↓ あ、微妙にフェルト化?!

IMG_5453

という事で、今年中にひと玉糸が紡げるかどうかわからない状態にあります。

トルコの糸梳きには、欧米式の様にピンが沢山並んだものを使用する地方もある様です。

こちらはヤージベディル絨毯等を織るエーゲ地方の梳き方です。

DSCF0123

あの欧米のカーディングブラシを巨大化した感じですね。

『あ、これ欲しい!』と思った面白い糸梳き道具もあるのですが、使用されている地域が限られている様で、現在情報収集中です。お時間のある方は動画をご覧下さい(トルコ民謡も流れますので音にご注意下さい)。

 

これ↑があったら楽しそうでもっと早く糸紡ぎに進めそうなのですが・・・(・・*)ゞ

 

 

糸紡ぎ 途中経過報告♪

先日のアンティーク市の記事でキリマンと糸紡ぎについて予想以上のご反響を頂いたので、その後の途中経過をご報告したいと思います。

 

アンカラ城壁外にある古〜い羊毛屋さんで約1kg羊毛を購入しました。真ん中の黄色っぽいのが羊毛です。

 

 

羊毛屋のおじさんが糸紡ぎをご存知だったのでついでに教えて頂きました。以前、ドイツ人達もここを訪れ、このおじさんに習い、そしてそのドイツ人達がこのトルコ式糸紡ぎを他のドイツ人達に教えているそうです。

 

 

2回洗濯後の羊毛がこちら。

 

まだうっすら羊の匂い。

 

 

さて、ここで問題が・・・。義祖母(義母ではありません)が、『あんたキリマンは買ったって言うけどタラック(櫛)は?ユンタラマどうすんのよ。ユンタラマしないと糸は紡げないでしょ。』と。

 

ユンタラマ???

 

 

羊毛は紡ぐ前に、それを櫛で梳かす作業があり、その作業をYün Taramaユンタラマと呼ぶそうです。

これが羊毛用のタラック

 

 

 

そしてこちらがその作業

ですが、このタラックがどこにも売っていないのです。ネットでも1万円程。

仕方がないのでワンコのブラッシングブラシを試したのですがピンが外れてしまってダメ。何〜と自分が使っているロングヘアに欠かせないパドルブラシが役に立ちました。

このBanatのブラシ、ご丁寧にお掃除用ブラシもついているんですよ。

http://banat.com/en/category/kisisel-bakim/romance-sac-fircalari/

そしてこちらが現在の状況です。右がbeforeで左がafter。糸紡ぎまでの道のり、だいぶ長い様ですが地道に頑張ります。

ところで、何名かの方から『キリマン売って下さ〜い!』というご連絡がありました。どれもハンドメイドで古いものなので大きさや形が異なるのですが、アンティーク市で使い勝手の良さそうなものを買ってお送りしますので、ご希望の方はお知らせ下さい。ビーズや彫りのついたタイプと柄のないタイプ、お好みもお知らせ頂ければと思います。

info@anatolianconcept.com

今年の冬は羊毛で楽しくなりそうですね!!

本日のトルコ語 Tarak タラック = 櫛